【関市平成地区】平成が終わるので平成ゆかりの田舎まちを巡ってみた

平成イメージ橋

平成時代が終わるということで、元号「平成(へいせい)」で一時期有名になった岐阜県関市の「平成(へなり)」地区周辺に行ってみました。

平成ブームが起こった地の現在

昭和から平成に変わったのは1989年。

当時の小渕官房長官が新元号のパネルを掲げた瞬間から、関市(旧武儀町)の田舎まちは一躍脚光を浴びることになりました。

平成と書いて「へなり」と読む、その地区は細い山道を入り込んだところにあります。

地名の発端を探ってみると、古くは豊臣秀吉が命じた山林検地に関する資料の中に「へなり山」という記述があるのだそう。

平成時代のはじまりと共に巻き起こったブーム最盛期には、どんどん押し寄せる観光客対応で地元自治体が中心となって急遽お土産品の店舗を開設。

ヒノキ製コースターやテレホンカードなどがめちゃ売れしたとのことです。

土産物屋があった場所

兵どもが夢の跡…

当時お土産店舗があった建物は、現在は閉鎖されていました。

面影を残すのは色褪せた看板のみ。

さらにそこから山道を上っていくと、「元号橋」という橋がありました。

元号橋の全景

小さな小川に架けられた5mくらいの橋には「昭和から平成のかけはし」というコピーが付けられており、かつてはそこを渡ると橋のたもとにセットされた鐘が鳴る仕組みになっていたようです。この時は鳴りませんでした。

元号橋の鐘

このあたりは「平成の森」と名付けられています。

道の脇には、女優の三田佳子さんの記念林の看板が立てられていました。

三田佳子看板

いきなり現れた三田佳子の存在感

三田さんは「日本平成村」の村長をやられていたんですね。日本平成村というのはイベント的なものなのかな?

さらに進むと、「平成自然公園」という施設がありました。

ログハウス

いい感じのログハウス

休憩所

きのこ屋根の休憩スペース

ログハウスがあり、芝生広場があり、まさに自然の中の憩いのスペースという感じ。

以前はアスレチック遊具があったようですが、現在は撤去されてしまったのか、見当たりませんでした。

遊歩道の橋

爽やかな季節に散策するにはいいかも

ただ趣のある遊歩道や水遊びできそうな小川など、夏頃に訪れれば楽しく過ごせそうなスポットもいろいろありました。

少し山の方を見てみると、おそらく2018年の台風で被害を受けたと思われる倒木があちこちに。

倒木

根こそぎ倒れていた

こういうのを見ると、本当に山の中にある場所なんだなと実感します。

平成地域見取り図

山間に点在する名所たち。オリエンテーリングの地図みたい

公園からまた少し離れた場所には「八滝ウッディランド」というキャンプ施設もあります。(この時は訪問せず)

さらに山道を上へと進んでいくと、秀吉の資料にもあった「平成山」があり、初日の出を見る人々もいるのだとか。(この時は訪問せず)

平成ブームとバブルが重なったこともあり、公園をはじめ、生涯学習センターや道路整備など、地域の環境はかなり整えられたようです。

平成自然公園は「何もない」を楽しむ場所かも

きのこ屋根2

まったく何にもない〜♪

この公園を見に行ったのは冬でしたが、夏季シーズンに行けばだいぶ印象が変わったかもしれません。

まさに自然の真っ只中。ざっと見たところ、付近にはコンビニなどの店舗も自販機もありません。

(ログハウス内で飲食はできるのかもしれませんが、訪れた日は閉まっていたので不明)

想像するに、自然の中で子どもと一緒に走り回るとか、犬と一緒に走り回るとか、川で水あそびするとか、そんな感じで楽しめばいいのかな?と思いました。

山深い場所なので、街の喧騒や人工的な音は本当に一切ありません。

いっそ、何もしないでただぼーっとしに行くのなら最適で、格好の隠れ家的場所になるかも。

道の駅平成のにぎわいを楽しむ

道の駅平成看板

1996年に登録された道の駅「平成」。こっちの呼び名は「へいせい」だそうです。ややこしいですね。

こちらも平成ブームの冷めやらぬ中でオープンした施設で、現在も利用客はたいへん多く、にぎわいを見せています。

平成オリジナルキャラ

ありがとう平成時代

平成時代への感謝を伝える看板やのぼりが飾ってあり、写真を撮っているお客さんもいらっしゃいました。

名物は「平成椎茸スナック」。このあたりの名産がしいたけとのことで、秋には道の駅で「椎茸まつり」などのイベントが開催されているのだとか。

その他おいしかったのは、ミルクのこくがたっぷり味わえる関牛乳ソフトクリーム。

(いちごの果肉がみっちりのいちごソフトクリームも捨て難い)

駅施設内には足湯があって、ドライブの疲れを癒したりできます。

平成地区の近くには岐阜県最古の寺がある

高沢観音

道の駅からさらに川下へと県道をくだり、細い山道に入ってしばらく上っていくと、知る人ぞ知る「高沢観音」があります。

関市下之保の日龍峯寺(通称:高沢観音)は、岐阜県最古のお寺。

2018〜2019年のNHK「ゆく年くる年」で放映されたことと、平成時代の終わりということも相まって、参拝客が増加しているとのことです。

高沢観音の見所は、本堂。前方を下から仰ぎ見るアングルは、なかなかの迫力。

これは舞台造りと呼ばれる建築様式で、京都の清水寺と似ていることから「美濃清水」とも称されています。

境内には国重要文化財の多宝塔や、鐘楼もあり、見所はいっぱい。

少し前までは参詣客に人気だった案内猫!のマロンがいたのですが、残念ながらお亡くなりになっています。

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